お休み処「わびすけ」

ブログアーカイブへ≫

父の日とサラリーマン川柳

6月の第三日曜日、今年は21日が「父の日」である。5月の第二日曜日の「母の日」を追って「父の日」の習慣が始まったのは約100年前のアメリカからと言われている。アメリカ、日本、フランス、インドなどが6月の第三日曜日を「父の日」としているが、北欧の多くの国は、11月の第二日曜日を「父の日」としている。また、イタリアは、キリストの父親である「聖ジュゼッペの日」が「父の日」である。一方ドイツの「父の日」は、キリスト昇天祭の日が「父の日」であり、「男の日」でもある。

この「父の日」にちなんで、保険ショップ「保険クリニック」は全国20歳~60歳までの既婚者の男女各250名を対象に「夫の価値を金額にするといくら?」というアンケート調査を実施している。このアンケート結果によると、「妻が思う夫の価値」も「夫が思う自分の価値」も第1位は「お金に表せないくらいの価値がある」という結果になっている。解釈の仕方によっては、嬉しくもあり悲しくもありといった結果である。『皮下脂肪 資源にできれば ノーベル賞』といったところであろうか。

yjimage       father_kids

しかし、2位、3位を見ると、夫婦の見解は大きく異なってくる。「妻が思う夫の価値」は2位が「1万~99万円」3位が「0円」となり、お父さんにとっては非常に悲しい結果になっている。『湧きました 妻よりやさしい 風呂の声』『記念日に 「今日は何の日?」 燃えるごみ!!』『壁ドンを 妻にやったら 平手打ち』何をか言わん哉である。

「夫が思う自分の価値」の2位は「0円」、3位は「1億~2億9,999万円」となり、男性の自信のなさと尊大さが相半ばしている。『増えていく 暗証番号 減る記憶』 『あゝ定年 これから妻が わが上司』 (第28回第一生命サラリーマン川柳コンクールより)

我が家の家計簿の帳尻が赤くなると、真っ先に削られるのがお父さんの小遣いである。パチンコを我慢し、たばこを止め、ワンコインで昼めしを食べる。さらには昼食も社員食堂でと、ケチって、ケチって居酒屋に通う。こんなお父さんの唯一の楽しみである晩酌のお酒が、消費税軽減税枠から外されそうである。2017年4月に予定されている消費税再引き上げに際して、お酒やたばこ、砂糖などは生活必需品控除品目に入れてもらえないといわれているからである。何故なら、これらの品目はメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の根源とみなされているからなのである。

日本経済の高度成長期に「企業戦士」と言われ頑張ったお父さん。SKDもAKBも区別がつかず、戦士と言えば「セーラームーン」しか解らないお父さん。スマホが使えず、ガラケーで頑張るお父さん。そして現在は介護保険料を値上げされた一方で、年金まで減らされるお父さん。『ひどい妻 寝ている俺に ファブリーズ』 『里帰り 孫が来るたび 諭吉去り』 『愛犬の 同情した目 癒される』DSC_0567

父の日や 冥途の路の一里塚 嬉しくもあり 嬉しくもなし

伊藤 克之