カレーの街・横須賀市で新たにカレーが発売された。レトルト食品の「よこすか海軍カレー」は歴史も古く、馴染みも深いが、今回発売されたカレーは「海軍カレー」というよりむしろ「海自・艦船カレー」と呼んだ方がふさわしいカレーであろう。砕氷艦「しらせ」はシーフード味、イージス艦「きりしま」はポークカレー、護衛艦「ひゅうが」はビーフカレーのレシピを提供している
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幸いなことに、昨年私は海上自衛隊第一護衛艦隊の護衛艦「ひゅうが」を見学することが出来た。「ひゅうが」は全長197m、排水量1万9千トンの我が国最大の護衛艦である。乗員350人と最大11機のヘリコプターを搭載することができ、最高速度30ノットで航行する。 2007年8月23日に進水し、当時の小池百合子防衛大臣が命名を行った。
この「ひゅうが」に乗り込む若きイケメン海上自衛官とお話をすることが出来た。一旦、母港横須賀を離れると半年間、時には1年近くも艦上での生活を余儀なくされるという。出港してしまうと艦船の周りは海ばかり、毎日8時間交代の緊張する勤務をこなしていると曜日感覚がなくなってしまうという。その対策として昔の海軍然り、海上自衛隊では週に一度カレーを食べるのだそうである。護衛艦「ひゅうが」では毎週金曜日がカレーの日であり、カレーを食べた日は金曜日と理解できるのである。
出港後の艦内生活では、本来の艦上業務はもとより、自らの健康管理や人間関係における自己規制には計り知れない忍耐と努力が必要であるという。事実、彼自身も乗組員になって随分人間的に成長したと語っていた。彼らは決められた最小限の人員で、最大限の任務を遂行しなければならない。一人でも怪我をしたり病気になったりすれば、その補填は乗組員全員でカバーしなければならない。一旦洋上に出てしまえば、乗組員の補充は容易に出来ないのである。かつて私(歯科医師)とご縁のあったタンカーの船員である患者さんは、こんなことを言っておられました。「僕は時には救急医療までやらされるんですよ! 怪我人が出ると無線で陸上の医師と連絡を取りながら・・・・・」灼熱のソマリア沖で海賊に気を配りながらの任務はさぞ辛かったことと思います。
私たちが携わる介護の世界ばかりでなく、24時間、365日切れ目のない仕事に従事する人々は、まさに艦船で勤務する乗組員、飛行機に搭乗するキャビンアテンダントと同様、一致協力して仕事を遂行するクルーなのである。自分が休むとその分仲間、同僚の仕事量が増えてしまうクルーなのである。クルーの一員として仲間に迷惑を掛けないようにするには、日頃からの健康管理、謙虚な心、そして仲間を思いやる心が大切ではないでしょうか。 (伊藤 克之)
石田施設長のご子息と一緒に記念撮影