八月十五日、日本は69回目の終戦記念日を迎える。「宣戦を宣告するのは老人だが、戦死しなければならないのは青年である」ハーバート・フーバーの言葉である。そして終戦記念日を遡ること数日、8月6日は広島の、8月9日は長崎の原爆忌である。世界文化遺産の候補にも挙がった「日本国憲法第9条」は大切に残したいものである。
また、昭和60年8月12日には日航機が御巣鷹の屋根に墜落し、520名の尊い命が奪われている。吹奏楽部でクラリネットを吹いていた私の高校時代の先輩も、この事故でかえらぬ人となってしまった。翌年、ご両親をお招きして、励ます会と偲ぶ会を開催したことを覚えている。
私にとって「お盆」がある8月は、一年で一番嫌な月ともいえる。さらに加筆すれば、日航機墜落から一か月前(7月13日)に弟が亡くなっているのである。先天性心疾患を患っていた弟は、東京女子医大で2度目の手術を受けた。38歳であった。ICUで体中に生命維持装置を付けられ、スパゲティー状態で亡くなったのを昨日の事のように覚えている。術前、主治医であった橋本という教授は、「手術の危険性は30%」と説明してくれた。私たちは手術の成功する70%を信じた。でも、弟は亡くなった。私はこの30という数字も、いまだに好きになれない。
「モノの始まりが1ならば、国の始まりは大和の国、島の始まりが淡路島、ドロボーの始まりが石川の五右衛門ならば博打打の始まりは熊坂のチョウハン」お馴染みのフーテンの寅さんこと車寅次郎の啖呵売のさわりである。私のとってブルーな8月であるが、心が和む数字の絡んだ名言集を読破したので、そのほんの一部を紹介したい。今回は「1・2・3」に関するものを・・・
「イギリスには60もの異なる宗教があるくせに、ソースはたった一種類しかない」(フランチェスコ・カラチェロ」
「恋とは、二人で一緒にバカになることである」(ポール・ヴァレリー)
「ファースト・キスは、女にとって始まりの終わりに過ぎないが、男にとっては終わりの始まりである」(ヘレン・ローランド)
「結婚後も夫は変わっていないという女性は10人中わずか1人。10人に9人は変わったと答え、三人に一人は悪いほうに変わったと答えた」(ギャロップ調査会)
「人間は一匹の虫も作れないが、1ダース以上の神を作った」(ミッシェル・モンテーニュ)
「下手な外科医でも一度に一人しか傷つけないが、ダメな教師は130人をいっぺんに傷つける」(アーネスト・ボイヤー)
「二人目の参加者さえいなければ、だれでも勝てる」(ジョージ・エード)
「二ヶ国語を話せるバイリンガル、三ヶ国を話せるのはトライリンガル、一ヶ国語しか話せないのはアメリカ人」(英語のジョーク)
「人生のすべて次の二つから成り立っている。したいけど、できない。できるけど、したくない」(ゲーテ)
「人間にとってたった三つの事件しかない。生まれてくること。生きること。死ぬことである。生まれる時は気がつかない。死ぬときは苦しむ。そして生きている時は忘れている」(ラ・プリュイエール)
「セックスは第三者がとやかく言う問題ではない。関係者が三人いる時以外は」(作者不詳)
「人と人の距離を最も縮めてくれるのが、笑いである。」(ヴィクトル・ボルゲ)
「最後に笑う者は、おそらくジョークが解らなかったのだ」(マーフィーの法則)
『本質を見抜く名言集・晴山陽一著』より 伊藤 克之